「料理をしたい」「掃除機をかけたい」など、子どもがお手伝いに興味を持ったら、面倒がらずに、ぜひ体験させてあげましょう。子どもはお手伝いをすることで成長に必要な大切なことをたくさん学べます。
お手伝いは子どもの自信につながります
お手伝いは、料理や草花の世話が好きになったり、手先が器用になったりと、子どもの成長によい影響をたくさんもたらします。同じお手伝いを何度もすることで、どうやったらうまくできるかを考えるようになり、要領もよくなります。また、「お風呂を洗ってくれて助かったわ」「お部屋がきれいになってうれしい」などと親から感謝されると、自分が役に立ったことに喜びを感じ、自信を持つようにもなります。
ただ、幼児期のお手伝いはあくまでも子どもの成長に必要なもので、決して親の家事の負担を楽にするためのものではありません。時間がかかっても、教えるのが大変でも、ぜひお手伝いをやらせてあげてください。
また、ママは料理と洗濯、パパは掃除などと、子どものお手伝いを分担すると、パパにお手伝いと子育ての両方に参加してもらいやすくなるというメリットもあります。
お手伝いをさせるときの5つのコツ
①安全な道具を用意。環境も整えましょう
大人用の道具を子どもが使うのは大変なうえ、危険な場合も。大きさ、重さなどに注意して、安全な道具を用意しましょう。子どもがお手伝いをしやすい環境を整えることも大切です。
○用意すると便利な道具
料理…子ども用の包丁やまな板、調理器具
部屋の掃除・・・ハンディタイプのほこり拭き
植木の水やり・・・小さなじょうろ
○用意したい環境
食卓の準備・・・台ふきん、ランチョンマット、プラスチック製のコップ、箸などをかごの中に入れて食卓に置いておく
②親も一緒にやりましょう
子どもがお手伝いをしているときは親も一緒にやりましょう。子どもは親の姿を見て頑張ろうと思うもの。テレビを見ていたり、休んでいたりするとせっかくのお手伝いも、やる気がうせてしまいます。
③具体的な言葉でほめましょう
多少の失敗には目をつむり、具体的な言葉でたくさんほめましょう。子どもはほめられたことに対して自信がつきます。
○「タオルを5枚もたためたんだね」
→できた数をほめる
○「パパの靴を並べてくれたのね」
→誰が助かったかをほめる
○「料理を手伝ってくれたから、早くご飯ができたね」
→どう役立ったかをほめる
④お手伝いをやりたがらない子には
お手伝いを楽しい時間にする工夫が必要です。子どもの「好きなこと」に関連するお手伝いをさせるとよいでしょう。
○食べることやままごとが好き→料理、買い物
○折り紙が好き→洗濯物をたたむ
○水遊びが好き→植木の水やり、お風呂掃除
○車が好き→洗車
○ゲームが好き→ぞうきんがけ競争、洗濯物の中から靴下探し競争
⑤罰としてのお手伝いはNG
悪いことをしたからといってお手伝いをさせると、「お手伝い=楽しくない」という考えになってしまいます。罰としてのお手伝いは避けましょう。
☆月刊誌『灯台』2013年1月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載