風邪が流行し始める季節の到来です。予防の基本は、手洗いやうがい。今回は、風邪予防のための生活習慣を子どもに身につけさせるための工夫を紹介します。
家族みんなで風邪予防に取り組み、冬を元気に過ごしましょう!
だんだんと近づく、乾燥と厳しい寒さの冬の季節。風邪やインフルエンザが流行し始めるこの時期、子どもの体調管理に頭を悩ませているママやパパもいるのではないでしょうか。
ほとんどの風邪は、ウイルスが体内に侵入することが原因とされています。ウイルスが鼻やのどの粘膜に付着して増殖し、炎症を起こすことで、咳や鼻水、のどの痛みといった風邪の症状が現れるのです。特に、冬は空気が乾燥しやすいため、鼻やのどの粘膜が乾燥して、ウイルスに感染しやすくなります。また、寒さで体力や免疫力が低下することも、風邪にかかりやすくなる要因の一つです。
風邪が流行している時期にウイルスを完全にシャットアウトするのは難しいことですが、「手洗い・うがいなどの習慣を身につける」「規則正しい生活を送る」「温度や湿度などの室内環境を整える」などの対策で、リスクを減らすことはできます。
そこで今回は、風邪予防のポイントと、予防のための生活習慣を子どもに楽しく身につけさせる工夫を紹介します。家族みんなで予防に取り組み、冬を元気に過ごせるとよいですね。
風邪は予防が肝心!
予防の基本は、手洗い・うがい・マスクの着用
主な感染経路である「接触感染」「飛沫感染」のリスクを減らしましょう。
▶接触感染
手などに付着したウイルスが目や鼻、口などの粘膜に触れることで感染します。子どもの場合は、おもちゃなどを共有したりすることで、接触感染が起こるといわれています。予防のためには、手洗いやうがいの習慣を身につけることが大切です。
▶飛沫感染
風邪をひいている人のくしゃみや咳の飛沫を浴びることで、感染が起こります。マスクを着用することでリスクを減らせます。子どもが快適に過ごせるものを選んであげましょう。
温度や湿度などの室内環境を見直そう
鼻やのど、気管支の粘膜が乾燥すると、風邪のウイルスが体内に侵入しやすくなります。冬場は室温20~25度、湿度は50~60%が、乳幼児にとって過ごしやすい室内環境だとされています。
※東京都福祉保健局「健康・快適居住環境の指針(平成28年度改定版)」より
規則正しい生活を心がけよう!
免疫力が落ちると、風邪のウイルスが体内に侵入しやすくなります。睡眠をしっかりとり、いろいろな種類の食材をバランスよく食べましょう。また、体が温まり血液の循環がよくなると、免疫力があがります。風邪をひきそうな時には、体を温めるメニューを選びましょう。
脱ぎ着のしやすい衣服で体温調節
子どもは大人に比べて体温が高めで、体温調節が苦手なので、暖かい室内で着込みすぎると、熱がこもってしまうことがあります。また、逆に汗をかいて体を冷やして、風邪をひく原因になってしまうことも。暖かい場所では着込むのを避け、外出時や夜間は上着をはおらせるなど、気温に合わせた服装を心がけましょう。
楽しく身につけよう!手洗い・うがい・マスクの着用
風邪予防に欠かせない手洗いやうがいの習慣。ママやパパと遊びながら、楽しく身につけましょう!
手洗いの歌
童謡の「キラキラ星」のメロディーにのせて、正しい手洗いを覚えましょう。せっけんをつけて、手のひらや手の甲はもちろん、指の間や爪先、手首などもしっかりと洗います。
手のひらをこすり合わせた後、左手の甲を右手でこする。
手のひらをこすり合わせた後、右手の甲を左手でこする。
右手で左手の親指の付け根を握り、クルクルとこすりながら洗う。
左手で右手の親指の付け根を握り、クルクルとこすりながら洗う。
両手の指を合わせて、指の間をこすり合わせる。
右手の爪を左手にこすり合わせた後、左手の爪を右手にこすり合わせる。
左手首を右手で洗う。
右手首を左手で洗う。
ブクブクうがいとガラガラうがい
うがいには、口のなかを清潔にする「ブクブクうがい」と、のどまで清潔にする「ガラガラうがい」があります。まずは「ブクブクうがい」から練習をスタート。慣れないうちは、濡れてもよいお風呂場にコップを持っていって練習をするのがおすすめです。大人にとってはなんでもないうがいも、子どもにとっては難しいもの。ママやパパがゆっくりとお手本を見せながら、楽しく練習をしてみましょう。
▶ブクブクうがい(2~3歳から)
<ステップ1>
口のなかに水を含んで、飲まずに「ペーッ」と吐き出す練習をします。できるようになったら、水を口にためたままの状態でいられるようになることを目指しましょう。
<ステップ2>
水を含まない状態で、頬を動かす「ブクブク」の動作を見せて、まねをさせます。上手にできるようになったら、水を口に含んでブクブクしてから、水を吐き出す練習にうつりましょう。
▶ガラガラうがい(ブクブクうがいがスムーズにできるようになってから)
<ステップ1>
口に水を含んだまま、上を向く練習をします。
<ステップ2>
上を向いたまま、少しずつ息を吐き出す練習をしていきます。「あー」と声を出すようにするとうまくいくでしょう。初めは少量の水で練習をして、上手にできるようになってから、水の量を増やしていきましょう。
お気に入りのマスクを手づくりしよう!
肌あたりがよく、保湿性の高いガーゼで、オリジナルのマスクを手づくりしましょう! かわいい柄のガーゼなら、子どものお気に入りになるかも!サイズは、子どもの顔の大きさに合わせて調整してください。
【用意するもの(子ども用マスク 縦8cm×横11cm 1枚分)】
好みの柄のダブルガーゼ(縦16cm×横33cm)
マスク用ゴム(24cm×2本)
ぬい糸
針
ゴム通し(ヘアピンや安全ピンで代用可能)
アイロン
①ダブルガーゼを横向きにし、上下を中心に合わせて折りたたむ。
※布地を折る手順ごとに、アイロンをあてると、きれいな形になります
②横に三つ折りにする。
③②で、上になっている布の端を1cm程度内側に折り込む。
※この時、上になっている面が、肌にあたる部分になります
④両端から1.5cm程度のところを縫う。
⑤マスク用ゴムを、ゴム通しを使って通して結び、結び目を布の下にずらして隠す。
☆月刊誌『灯台』2019年11月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載