紫外線対策は、真夏時のようなギラギラとした日光を浴びる前から、しっかりとしておく必要があります。特に幼い子どもは油断大敵。紫外線から子どもの肌を守る方法をおさらいしましょう。
幼い子ほど紫外線の影響は大!しっかり対策を!!
紫外線が最も強くなるのは7月から8月ごろですが、紫外線対策は5月ごろから始めておきたいものです。というのも、まだこの時期は皮膚が紫外線に慣れていないため、少し当たるだけでも日焼けをしやすいからです。
特に幼児は皮膚が薄いため、大人よりも影響を受けやすいといえます。赤くはれてひりひり痛んだり、水疱ができたりすることもあるでしょう。また、幼い子どもほど細胞分裂が活発なため、皮膚ガン発症のリスクも高まりやすいのです。
子どもはそもそも外遊びが大好き。通園や通学、公園遊びなど、屋外で過ごすことが多く、一生に浴びる紫外線量の半分以上は、18歳までに浴びるといわれています。大人に比べ、はるかに屋外にいる時間が長いということはしっかり認識しておきたいですね。
とはいえ、子どもを屋内にとどめておくことは難しいもの。紫外線対策をしっかりして、屋外での時間を安心して過ごせるようにしてあげましょう。
紫外線の特徴
正午前後が最も強い
紫外線が最も強いのは10~14時。夏では1日の総量の約60%、冬では70~75%がこの時間に集中。お散歩や外遊びはこの時間を避けるとよいでしょう。
天気が悪くても浴びている
快晴時に比べ、薄曇りで80~90%、曇りで約60%、雨で約30%の量は降り注いでいます。天気が悪いからと油断せず、しっかりと対策をしておきましょう。
紫外線にも種類がある!?
紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3種類がありますが、UV-Cはほとんど地表に届きません。皮膚に悪影響があるのはUV-AとUV-Bで、UV-Aは皮膚の中まで入り込んで肌を黒くし、UV-Bは赤みや炎症を起こしたりします。日焼け止めの「PA」はUV-A、「SPF」はUV-Bを防ぐ指標を表しているので、購入時はそちらもチェックしましょう。
今のうちから始めよう! 紫外線対策のポイント
◆肌の露出をなるべく控えよう
熱中症が懸念されるような暑い時期を除き、肌はできるだけ覆うのが理想的。暑い時期でも涼しく着られる薄い素材でUVカット機能のついたものなどを活用するとよいでしょう。帽子はつばが広いものを。うなじまで隠れるものだとより安心です。
◆サングラスで目を守る
紫外線の影響は目にも及び、大人では白内障になる例も。幼少期に大量の紫外線を浴びると大人になってから目の疾患を発症するおそれもあるので、できればサングラスを着用したいものです。必ずUVカット機能のあるものを。色が薄いものを選べば視界を妨げにくく安心です。
◆日焼け止めをこまめに塗る
子ども用を選びましょう。腕の内側など目立たない部位に少量塗って様子を見てから使用すると安心です。用法・用量を守り、むらのないように塗りましょう。耳の表と裏側なども忘れずに。汗で流れてしまうことも多いので、2~3時間おきに塗りなおしましょう。
◆ベビーカーや車利用時も注意
ベビーカーに乗せるときは日除けを使用し、脚などもタオルやUVカット機能のあるケープなどで覆ってあげましょう。車に乗せるときも、窓にUVカットシートを貼るなどして、子どもに直接紫外線が当たらないよう工夫するとよいでしょう。
≪ 子どもにも紫外線について教えよう! ≫
紫外線から身を守る意識を持たせるため、日ごろから子どもにも「おひさまの光に当たりすぎるとお肌をやけどしてしまうこともあるんだよ」などと教えておきましょう。屋外に出ることを禁止するのではなく、紫外線に対する知識をつけ、上手なつきあい方を子どものころから身につけさせることが目的です。そうしたなかで、外遊び時に子どもが自ら帽子を着用したり、ときどき日陰で遊んだりすることを習慣化できるようになるとよいですね。
☆月刊誌『灯台』2016年5月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載