口の周りの筋肉の発達は、食べる力や話す力にも影響を与えます。「吹く遊び」を通じて楽しく筋力アップを目指しましょう!
吹く遊びで、口の周りの筋肉を鍛えよう
「息を吹く」ことで鍛えられるのが口の周りの筋肉。口の周りの筋肉が十分に発達しないと、口がしっかりと閉じられず、よだれが出やすくなったり、食べこぼしが多くなったりします。また、口呼吸が習慣になることで、細菌やウイルスの侵入が容易になって風邪などの感染症にかかりやすくなったり、唾液が乾燥することで虫歯菌が繁殖しやすくなり、虫歯になるリスクも高まってしまいます。
さらに、唇や舌の動きは、発音や滑舌にも影響を与えるため、正しい発音ができるようになるためにも、口の周りの筋肉をしっかりと鍛えることは重要。子どもの話す言葉が不明瞭な場合にも、口の筋力アップを試みてみるとよいかもしれません。
子どもの口の周りの筋肉を鍛えるために、家族で楽しく取り組めるのが「吹く遊び」。シャボン玉やおもちゃのラッパ、タンポポの綿毛飛ばしなどの身近な遊びでも、吹く力は鍛えられます。ここで紹介する遊びも交えながら、家族で楽しく取り組んでみてください。
フーフーできるかな!?
特別な準備が不要で、手軽に楽しめる遊びを紹介。
1歳くらいから、挑戦できますよ。
ティッシュでいないいないばぁ!
広げたティッシュに向かって息をかけて吹き上げます。「いないいないばぁ」のように、ティッシュで顔を隠して、ティッシュを吹き上げることで、顔を出して遊んでみましょう。
フーフーレース
ティッシュ1枚を丸めてセロハンテープで留めてボールをつくります。息だけでボールを動かして、机の端から端まで、早く運べた人の勝ち!
空き缶の笛
ホーホーとフクロウの鳴き声のような音がします。ストローの先を少し楕円にすることで、音が出やすくなりますよ。
材料:プルトップの空き缶(プルタブは取り外しておく)、ストロー(5cm程度)、セロハンテープ
つくり方
ストローの先を少しつぶして楕円にし、空き缶の飲み口にあて、吹いた時に音が出る場所を探して、セロハンテープで貼り付けます。
つくって遊ぼう! 仕掛けも楽しい 吹くおもちゃ
吹くおもちゃを手づくりして、家族で一緒に遊んでみましょう。
ストロー吹き矢
紙コップや画用紙でつくった的に綿棒の矢を飛ばして遊びましょう。
材料:曲がるストロー2本、綿棒、セロハンテープ、はさみ
つくり方
①1本のストローの上部にはさみで2cm程度の切り込みを4ヵ所に入れ、もう1本のストローの上部、内側に差し込みます。
②イラストのようにストローの曲がる部分で折って、セロハンテープでしっかりと貼り合わせます。
③綿棒をストローの奥まで差し入れ、ストローの反対側から息を思いっきり吹き込んで飛ばします。
泡づくりマシーン
息を吹き入れると、泡がぶくぶくと出てくるおもちゃ。お風呂タイムに、たくさん泡をつくって遊んでみましょう。
材料:空のペットボトル(500ml)、タオルハンカチ、輪ゴム、はさみ
つくり方
①ペットボトルをはさみで切り、上部1/3だけを使います。切り口にタオルハンカチをかぶせて輪ゴムで留めます。
②洗面器などに水を入れ、ボディソープやシャンプーを溶かして石けん水をつくります。①の布面全体を浸してから、ペットボトルの口から息を吹き入れてみましょう。
もこもこおばけ
ストローで息を吹き込むと、紙コップからおばけが飛び出します。
材料:ビニール袋、紙コップ、曲がるストロー、油性ペン、セロハンテープ、カッターナイフ
つくり方
①ビニール袋に、油性ペンでおばけの顔を描きます。
②ビニール袋にストローの上部(曲がる部分の辺りまで)を差し入れ、袋から空気が漏れないように、その周りをセロハンテープでしっかりと留めます。
③紙コップの底に、カッターナイフで「*」の形の切り込みを入れ、ストローが通るくらいの大きさの穴をあけます。
④ストローを紙コップの穴に内側から通して、コップの底の外側にストローをセロハンテープで貼り付けて固定します。ビニール袋を紙コップのなかにしまっておき、息を吹き入れておばけを膨らませて遊びます。
紙皿の吹きごま
息を吹きかけて回します。紙皿の真ん中に絵を描いてもいいですね。
材料:紙皿、はさみ、油性ペン
つくり方
①紙皿の周りのデコボコしている部分に、油性ペンで16本の線を描き、線に沿ってはさみで切ります。
②切った部分を三角に折って立ち上げます。すべて同じ向きで折りましょう。
③紙皿の真ん中に息を吹きかけ、くるくる回して遊びましょう。
☆月刊誌『灯台』2022年6月号「子育てプラザ」より転載