言葉遊びはどこでも簡単にできるうえ、子どもの思考力や表現力を育んでくれるというメリットも。どんどん語彙が増えていく幼児期は、親子で言葉の世界を広げられるような遊びをしていきましょう。
温かなやりとりのなかで言葉の奥深さに触れる経験を
子どもの言葉は、一般的に1歳を迎えるあたりから出始め、3歳になるころには約1000語の語彙を習得すると言われています。4歳以上になると、ダジャレや大人顔負けの言い回しも飛び出すように。言葉への関心が高まっていくこの時期は、言葉のおもしろさや奥深さに触れられるよう、さまざまな言葉遊びをしてあげたいものですね。
しりとりやなぞなぞに代表される言葉遊びは、特別な準備や道具も必要なく、いつでもどこでもできるのが大きな魅力。夏休みの遠出の際、車や電車の中で子どもが退屈してしまうときにも最適です。テーマパークや病院などの待ち時間にも重宝しますね。
この時期の子どもには、まだまだ言葉の言い間違いもありますが、間違いを細かく指摘したりせず、一緒に笑い合いながらやりとりを楽しみましょう。ママやパパとの温かなやりとりを通して、子どもが「言葉っておもしろい!」と実感できれば、それが言葉へのさらなる関心につながっていくはずです。
言葉遊びのメリット
◎いろいろな力が養われる
言葉を使うことで語彙力、表現力が豊かになるのはもちろん、人は言葉をもとに思考するため、思考力も養われます。
◎読書への関心が高まる
言葉に触れ、言葉から具象物や情景を思い浮かべる力がついてくると、読書への関心も高まり、自分で読む力も身につきます。
◎コミュニケーションの基礎が学べる
言葉を使ってやりとりする楽しさを知ることは、コミュニケーションの基礎を学ぶことにもつながります。
【 いつでもどこでもできる! 言葉遊び アイデア集 】
◆仲間探し
「あたまに〝あ〟がつくもの」
→あり、あめ、あんこ
「おしりに〝す〟がつくもの」
→アイス、からす、バス
「3文字の言葉」
→みかん、すずめ、たいこ
「反対から読んでも同じもの」
→トマト、もも、こねこなど、テーマを決めて言葉を集めます。
◆逆さ言葉
「たこ→こた」「いぬ→ぬい」「めがね→ねがめ」
など、相手が言った言葉を逆から言います。逆さ言葉を言って元の言葉を当てさせてもOK。
※「いか→かい」「にわ→わに」「たんぽぽ→ぽぽんた」
など、逆から読むと別の意味になるものや、音がおもしろくなるものを入れると盛り上がります。
◆隠れている言葉は何?
「ごりん、ごりん、ごりんごりんごりんご…」→りんご
「たけしい、たけしい、たけしいたけしいたけ…」→しいたけ
と、ある言葉を別のところから言い始め、だんだん速く言い、隠れている言葉を当てます。
◆答え合わせゲーム
「黄色いくだものといえば?」
→ママ「レモン」 子ども「バナナ」
などのようにお題の答えをそれぞれ考え、同時に言い合い、答えが同じになればOK。お題は交互に考えるとよいでしょう。答えがバラバラならOKというルールにしても楽しめます。
☆月刊誌『灯台』2016年7月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載