子どもの肌を紫外線から守ろう

最近では「紫外線=悪影響」というイメージがすっかり定着してきました。とはいえ、元気な子どもを家の中に閉じ込めてはおけません。紫外線ケアをしっかりしてあげてから、外遊びを満喫させてあげましょう。

紫外線対策は赤ちゃんのころから!?

 今、赤ちゃんのころからの紫外線対策が重要視されています。その理由は、子どものころに紫外線を浴びた量が多いほど、大人になって、しみやしわなどの肌トラブルが出たり、皮膚がんを発症する確率が高まったりするといわれているからです。
 人に有害とされる紫外線には、A波とB波があります。紫外線を浴びて肌が赤くなったり、日焼けしたりするのはB波。皮膚の表面の層に作用し、しみや皮膚がんの原因となります。A波は、皮膚のさらに深い層まで届き、皮膚のはりを奪い、しわなど皮膚の老化の一因となります。A波のピークは5月、B波は7~8月です。
 また、紫外線は地表面の種類によって反射率が変化する性質を持っています。たとえば、新雪は80%、砂浜は10~25%、コンクリートやアスファルトは10%など。そのため、大人に比べ地面に近い子どもは、紫外線の影響を受けやすくなります。
 小さな子にとって夏の太陽は要注意。しっかりカバーしましょう。


子どもの紫外線対策

 いくら紫外線が人に有害とされても、発育中の子どもにとって、外遊びは欠かせません。神経質になりすぎて、外に出さないのも考えもの。子どもに合った紫外線対策はたくさんあります。親が子どもの紫外線対策をしっかりしてあげてから、外遊びをさせるようにしましょう。

■毎日の紫外線対策のキホン


○帽子をかぶる
 肌に直接紫外線を浴びるのを防ぎましょう。紫外線をカットする加工が施された素材ならより効果的です。

○ベビーカーには日よけをする
 ベビーカーでの外出時には、常に日よけをつけるようにしましょう。UVカット加工が施されているものがベストです。

○日焼け止め剤を使う
 肌が露出する部分に塗ります。子どもは汗をよくかくので、1~2時間をめどに、まめに塗り直すとよいでしょう。

○外出時間に気をつける
 紫外線量がピークになる10~14時の間は特に気をつけましょう。この時間帯の紫外線量は、夏だと1日の60%、冬では70~75%といわれています。

○日陰で遊ぶ
 紫外線量の多い時間は、なるべく日陰で遊ばせるようにしましょう。

○帽子をかぶる理由を教える
 帽子をかぶるのを嫌がる子どももいます。理解力がアップする2歳以上の子どもには、紫外線対策の大切さを教え、「帽子マンが○○ちゃんを守ってくれるんだよ!」などと言うと、自分から帽子をかぶってくれます。


日焼け止め剤の選び方5ヵ条 

1 必ず"子ども用"を
大人用の日焼け止め剤には、紫外線吸収剤や合成防腐剤などの化学物質が含まれている場合があります。必ず子ども用を選んであげましょう。

2 SPF・PA値の低いタイプを
日焼け止め剤に表示されている「SPF」値の高いものは、紫外線吸収剤の量が多くなり、肌の弱い子どもには刺激が強いものがあります。なるべくSPF値の低いものを使うようにしましょう。

3 石けんで落とせるタイプを
石けんで洗い落とせるタイプのものを使用しましょう。大人用の日焼け止め剤には、専用のクレンジングを使用しなければ落ちないものがあります。

4 用途に合ったタイプを
ユーカリやシトロネラなど、虫よけ効果のある成分が含まれたタイプも市販されています。虫刺されの心配がある場所へのお出かけに適しています。

5 なるべく早く落とす
日焼け止め剤は、本来子どもの肌には不要なものです。外から帰ってきたり、日が落ちて日に当たらなくなったりしたら、早めに落としてあげましょう。


☆月刊誌『灯台』2011年7月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載