目には見えないけれども確かに存在する風。風の不思議さとおもしろさを感じられる遊びのアイデアを紹介します。
ひと工夫で、風ともっと仲よく遊ぼう!
風は、目には見えないけれども、確かに存在します。大人にとっては当たり前のことですが、幼い子どもにとっては不思議さを感じさせる現象です。子どもは風と遊ぶのがとても上手。普段から、風に向かって思いっきり走ったり、風で舞い落ちる葉っぱをつかまえたり、ヒューヒュー、ゴーゴーと吹く風の音に耳を傾けたりする様子も見られることでしょう。
今回は、そんな風の不思議さやおもしろさを体験できるさまざまな遊びを紹介します。身近な自然現象は、子どもの好奇心をかき立て、実体験を通して、科学についての理解を深めるきっかけとなります。子どもならではの発見や感動を大切にしながら、風の力でものが動く様子や、風の吹く強さや向きによって動き方が変わる様子なども観察してみましょう。
気温も下がり、屋外で遊びやすくなるこれからの季節。風と遊ぶことを通じて、科学に向き合う心も育ててあげられるとよいですね♪
風を感じる遊びのアイデア
目には見えない風を見えるようにする遊びのアイデアを紹介。風が強い日でも、屋外で楽しく遊べそうですね。
◆テープを風になびかせよう
スズランテープで子どもの腕が通るサイズの輪をつくり、長く切ったテープを3~4本結んで、風になびかせて遊びましょう。垂らしたテープを細かく割いて、ふさふさにしてもよいですよ!
◆ビニール袋で風をキャッチ
レジ袋やごみ袋などの少し大きめのビニール袋を持って、外に出てみましょう。風が吹いてきたら、その方向に袋の口を向けて、袋を膨らませて遊びます。レジ袋の持ち手の部分にたこ糸などを結び、たこのようにして遊んでもOK!
◆自然に出てくるしゃぼん玉
しゃぼん玉を飛ばすと、風の吹く方向がよくわかります。風の強い日なら、手芸用モールを輪にしてしゃぼん玉液をつけて風を当てると、息を吹かなくてもしゃぼん玉がどんどん出てきますよ。道具はうちわの骨組みや網など、穴が開いているものならなんでもOK。いろいろな道具で試してみましょう!
※モールを輪にして虫眼鏡のような形にします。持ち手の部分には、割りばしをビニールテープなどで貼りつけると持ちやすくなります
風で動くおもちゃをつくろう!
手づくりおもちゃを、風の力で動かしてみましょう!カラーペンで模様を描くと、回った時に色が混ざってきれいですよ。
◆お花のかざぐるま
材料:紙コップ、えんぴつ、はさみ、画びょう、竹ぐし(20cm程度)、接着剤、ストロー
<つくり方>
①紙コップを上から見て、6等分するようにえんぴつで印をつけ、印の位置から底に向かってはさみで真っすぐに切り込みを入れます。
②①でつくった切り込みをすべて、斜め30度くらいの角度で折ります。
③紙コップの底の中心に画びょうで小さな穴を開け、竹ぐしをコップの外側から差し込みます。竹ぐしの持ち手の部分が少しだけ飛び出す位置で、接着剤をつけてよく乾かして固定します。
④ストローに竹ぐしを差し込みます。
<遊び方>
ストローを持って、風を紙コップの羽根に当てて回します。息を吹いて風を起こし、どの方向から風が当たるとよく回るのかを調べてもよいですね!
◆コロコロかざわ(風輪)
材料:紙皿2枚、はさみ、ホチキス
<つくり方>
①紙皿を半分に折って、右図のように線を引き、線の上にはさみで切り込みを入れ、8等分にします。
②①の切り込みを上と下で互い違いに折ります。
③②を2つつくり、右図のように切り込み同士を重ねてホチキスで留めてつなげます。紙皿と紙皿の間隔を広くしたほうが安定して転がりやすくなります。
<遊び方>
風を受けると回って転がります。息を吹いたり、うちわなどであおいで風を起こして動かし、家族で競争しても楽しそうですね。
空高くたこを飛ばそう!
簡単につくれて、子どもにも飛ばしやすいたこです。風にのったら、少しずつ糸を伸ばしていきましょう。
◆ぐにゃぐにゃだこ
材料:ビニール袋1枚、油性ペン、ものさし、はさみ、たこ糸、竹ひご(45cm)2本、セロハンテープ、ビニールテープ、きり
<つくり方>
①ビニール袋を右上図のようなサイズに切り、竹ひごを右下図の位置にセロハンテープで貼りつけます。
②右下図のaの位置にビニールテープを貼りつけ、ビニールテープの上に、きりでたこ糸を通す穴を開けます。
③たこ糸を1mの長さに切り、 ②の穴に通して結びます。
④③のたこ糸の真ん中に、揚げ糸(たこ糸)をしっかりと結びつけます。
<遊び方>
たこを揚げる子どもは風上に、大人は風下でたこを持ち上げて支えます。2人で風上に向かって走り始め、たこがうまく風にのったら、大人はたこから手を放します。
☆月刊誌『灯台』2022年10月号「子育てプラザ」より転載