片付けの習慣が自然と身に付く収納スペースの作り方

日々を快適に過ごすために、子どもに身に付けてほしいお片付け。 今回は、家族にも協力してもらいやすく、片付けやすい、実用的な収納スペースの作り方を紹介します。

家全体の収納方法を見直し、 もとに戻しやすい環境を整えよう

 何度片付けても、すぐに散らかってしまう部屋。散らからないようにするためにはどうしたらよいのか、頭を抱えている人も多いのではないでしょうか。
 片付けやすい収納方法のポイントは、家族それぞれの持ち物を、「使用する場所」に収納すること。たとえば、子どもが小さいうちは、子ども部屋を与えても、家族の集まるリビングなどで過ごすことが多いもの。その場合、リビングなどに、子どものお気に入りの絵本やおもちゃを収納するスペースを作っておくと、遊びから片付けまでを1ヵ所で済ますことができ、負担なく片付けられるようになります。このように、家全体を見渡して、どこに何を収納すればよいかを考えてみましょう。
 家族にも協力してもらいやすい収納方法を実現できれば、ママの時間と心にゆとりができるかもしれません。すっきりと片付いた部屋で、気持ちのよい新年を迎えたいものですね。

収納スペースは“使う場所”に設けるのがポイント!

 まずは、家全体を俯瞰して、どこに何をしまうと、出し入れがしやすいのかを考えてみましょう。間取り図を書くと、よりわかりやすくなりますね。それぞれのものの収納に使えるスペースがどれくらいあるのかを考慮して、「ものを減らしたほうがよさそう」「収納家具を用意したほうがよさそう」などの見直しもしてみてください。

●使いやすさを考慮して、ものの定位置を決めよう

家族共有の文具類 ダイニングの収納棚の、子どもの手の届く位置に。
パジャマ・下着入浴後に着替えやすい、脱衣所に。
よく使うおもちゃ・絵本 子どもが遊んでいる、リビングの収納棚に。
子どもの着替え 子どもが過ごすことの多い、リビングの収納棚に。
季節用品・あまり
使用しないおもちゃ
普段はあまり使用していない、子ども部屋のクローゼットに。

子どもと快適に過ごすための収納スペースを作ろう

自分のものを、自分で管理することが、家族が気持ちよく過ごすためのルール。どこに何をしまえばよいのかを、家族全員が理解している状態が理想です。子どもが自分で出し入れしやすい環境を整えて、出したらしまう習慣を身に付けさせましょう。

●子どもの行動に合わせて適切なものを

 子どもの行動をよく観察して、適切な収納スペースを用意してあげましょう。たとえば、外出から帰ったときに、脱ぎっぱなし、置きっぱなしになりがちな上着やかばんは、子どもの通り道に身支度スペースを作ってあげると、自分で片付けやすくなります。
 小さな子にも扱いやすい収納方法は、「放り込むだけ」「ひっかけるだけ」などのシンプルなもの。しまう場所が、子どもが扱いやすい高さであることも重要です。どこに何をしまうかが一目でわかる「写真つきラベル」などを貼って、目印にしてもよいですね。

「身支度スペース」は、子どもの通り道に作ることがポイント。わざわざ行かなくてはならない場所だと、面倒になってしまいます。

●収納スペースに合わせて、ものの量を見直そう

 ぎゅうぎゅうに詰め込んであると管理しづらいので、適度な余裕がある〝8割収納〟が理想です。着替え、おもちゃ、ケアグッズなど、子どもの成長に伴って不要になるものも多いので、適宜見直していきましょう。
「あれもこれも大事で、なかなか捨てられない」という人は、「今日は、洋服を○枚処分する」などの目標を設定するのがおすすめ。また「使っている・使っていない」「好き・嫌い」「思い出深い・そうでもない」などのキーワードを決めると選定しやすくなります。子どもにも、あらかじめ「おもちゃは、ここに入る分だけ」などのルールを明確にしておき、相談しながら進めましょう。

●楽しみながら収納場所を覚えよう

「このおもちゃは、どこにしまうんだっけ?」などと声かけをしながら、「使ったものはもとに戻す」習慣を徐々に身に付けさせます。「文房具の出し入れ」など、子どもにもわかりやすいものを中心に、お手伝いもお願いしてみましょう。
 片付け終わったら、「きれいになって気持ちがいいね」と、うれしい気持ちを伝えましょう。「片付けって楽しい」「片付けが得意かも!?」と感じることができれば、子どものやる気はどんどんアップするはずです。

☆月刊誌『灯台』2017年12月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載