よく、手指を動かすと脳が活性化するといわれますが、足指を動かすことにもたくさんの利点があります。日ごろの遊びのなかでも、手指や足指を刺激していきましょう。
手指・足指を動かして脳と心身を健やかに!
近年、子どもたちの足にちょっとした異変が起きているといわれています。それは、立ったときに床に足指が着かない「浮き指」や、土踏まずが形成されない「偏平足」などが増えているということ。こうした症状があるとかかと重心になって姿勢が悪くなり、骨格がゆがみ、子どもであっても肩こりや頭痛に悩まされたり、情緒不安定になったりということもあるようです。また、手先に関しても、近年、器用に動かせる子どもが減っているという指摘があります。
これらはいずれも、外遊びの機会が少ないなど、体を動かす時間が減っていることがおもな原因だといわれています。できるだけ外遊びをさせ、心身が健やかに育つための土台をつくってあげたいですね。
室内でも裸足で過ごさせたり、遊びのなかで手指・足指を使ったりするなど、できる工夫はたくさんあります。そこで今月は、手指・足指を使った楽しい遊びを紹介します。ぜひ親子で挑戦してみてください。
手指・足指を動かすことのメリット
◆手指
手の神経は脳と直結しているため、さまざまな力や感情を育むことにつながります。
・手先が器用になる
→箸や鉛筆を上手に持てるなど、日常生活がスムーズに
→絵や文字が上手に書けるようになる
・脳が活性化する
→情緒が発達し、感情が豊かになる
→思考力、集中力などが養われる
◆足指
足は体を支える土台であり、正しい姿勢や骨格をつくる基になります。 正しい姿勢は精神面の安定にもつながります。
・足を踏ん張る力がつく
→転びにくくなり、より速く走れるようになる
・正しい立ち方や姿勢が身につく
→疲れにくく、頭痛や肩こりなどのトラブルも起こりにくくなる
→自律神経が整いやすくなる
手指・足指を使って遊ぼう!!
【手指】お次はだあれ?
親子で両手を開いて向き合い、1人が「お父さん!」と呼んだら、2人で両手のお父さん指(親指)を動かします。呼ぶ役は交互にやりましょう。
〔指の呼び名〕
親指:お父さん
人差し指:お母さん
中指:お兄さん
薬指:お姉さん
小指:赤ちゃん
【手指】穴通し
ティッシュの空き箱にキリなどで穴を開けます。5㎝ほどに切った毛糸を何本か用意し、その穴に通して遊びます。
※穴は通す毛糸より大きくしましょう。難しい場合は、穴を大きくしたり、毛糸をヘアゴムやストローなど、より硬いものに替えてもよいでしょう。
【足指】足指キャッチボール
フェイスタオルを2回、ゆるめに結び、ボール状にします。これを座った状態で、足指でつかんで相手のほうに投げ、落ちたタオルをまた足指でつかんで投げ返し、キャッチボールのように繰り返します。
【足指】輪ゴム拾い競争
たくさんの輪ゴムを、座布団などのやわらかいものの上に広げて置き、「よーいどん」で、座った状態で足指を使って拾っていきます。より多くの輪ゴムを拾ったほうの勝ちです。
☆月刊誌『灯台』2016年5月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載