冬を元気に乗り切る!子どもの正しい入浴方法

寒い季節、親子で入るお風呂は心も体も温まる、貴重なリラックスタイムですね。お風呂の効果をより高めるために子どもとのお風呂タイムを見直してみませんか?

リラックスや健康増進、スキンシップの機会として

〝夏場はシャワーのみで済ませていた〟というご家庭も多いかもしれませんが、今のような寒い季節は湯船への入浴が欠かせませんね。この、湯船にゆったりと浸かる入浴方法には、実はうれしい効果がたくさんあります。
 まず、体を温めることで血行がよくなり、疲れが取れるのはもちろん、体が軽くなることで緊張がほぐれ、心身ともにリラックスできる効果もあります。また、親子で一緒に入ると、肌と肌が触れ合うことから、コミュニケーションやスキンシップがはかれる絶好の機会ともいえます。ともすれば、毎日のルーティンワークの1つになってしまいがちなお風呂ですが、親子の絆を強める時間として大切にしたいものですね。
 一方で、子どもの入浴には注意したい点もあります。正しい入浴方法を知り、安全で楽しいお風呂タイムを過ごせるようにしましょう。

子どもの体にやさしい入浴方法

■ 基本編

◎入浴のタイミング
食べ物の消化時は胃腸に血液を集める必要がありますが、入浴時は血液が全身にめぐるため、胃腸に集まりにくくなります。そのため食事の前後30分は入浴を避けましょう。

◎湯船の湯温
38~40℃程度が理想的。このくらいの湯温だと体をリラックスさせる副交感神経が働き、質のよい睡眠にもつながります。42℃以上は体の小さな子どもには特に負担となるので避けましょう。

◎浸かる時間
子どもの場合、あまり長時間湯に浸かると深部体温が上がりすぎ、心臓に負担がかかるため、10分以内を目安に上がるようにしましょう。

■ 洗い方編

◎洗う順番は頭→体
頭を最後に洗うとシャンプーが体に残り、それが皮膚トラブルの原因になることも。頭、体の順番で洗い、体は心臓から遠い足から洗いましょう。末端の血行をよくしてから心臓に向かうほうが、心臓に負担をかけません。

◎体をゴシゴシこすらない
子どもの皮膚は大人よりデリケートなため、ナイロンなど皮膚刺激の強い素材でゴシゴシこすると、乾燥肌や色素沈着などの原因に。強くこすらず、手などでやさしく洗いましょう。

■ お風呂上がり編

◎湯冷めや乾燥に注意
入浴後はすぐに体を拭き、髪も自然乾燥させずドライヤーで乾かして、湯冷めを避けましょう。入浴後10分以内を目安に保湿剤で保湿することも大切です。

◎水分補給も忘れずに
入浴中は気づかないうちに汗をかいているものなので、上がったら水分補給を行ないましょう。ただし、冷たい飲み物は体を冷やしてしまうので、常温の飲み物などがよいでしょう。

【お風呂場はとっても危険!?】

1~4歳の家庭内における死亡事故の約3割は、浴室内で起こっているといわれています。子どもにとっては危険を伴う場所であるということを常に忘れないようにしましょう。

参考文献:厚生労働省「平成21年 家庭内における主な不慮の事故の種類別にみた年齢別死亡数・構成割合」


注意すべきポイント

・ほんの短い間でも、子どもを浴槽内で1人にしない

・親のシャンプー時なども、常に子どもの様子をチェックする

・入浴後はお風呂の栓を抜く

・お湯を張った洗面器などもそのままにしない

・お風呂場に子どもが1人で入ってしまわないよう、ドアにカギなどをつける


 ※湯量は大人と一緒に入ると増えることを考慮して調節しましょう。

☆月刊誌『灯台』2017年1月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載