夏休みは、家族でお出かけする機会が増えます。そんなときに、十分に注意したい交通事故。親子で交通ルールをしっかりと学び、交通事故を防ぎましょう!
親は子どもの一番の手本。交通安全を意識した行動を
子どもが突然走り出して車にぶつかりそうになった……。そんなヒヤッとした経験はありませんか。「飛び出し」が原因の交通事故は、幼い子どもに多く見られます。子どもは何か興味をひくものを見つけると、周囲の状況が目に入らなくなり、思いのままに行動します。また、曲がり角の先などの見えない場所に潜む危険を予測したり、これから身に起こる危険を察知したりする能力も、まだ十分に備わっていません。子どもの交通事故を予防するためには、そのような子どもの特性を理解したうえで、対策を考えることが大切です。
幼い子どもにとって一番の手本は、身近にいる家族です。普段から交通ルールやマナーを子どもにしっかりと教え、親もきちんと守るなど、家族みんなで交通安全を意識した行動を心掛けたいですね。
~幼い子どもにどうやって教える?~
交通ルール 教え方のポイント
幼児の場合、交通ルールを〝言葉〟で伝えてもなかなか理解できません。普段親子でよく利用する道で、安全な横断歩道の渡り方や歩道の歩き方などを、親が実際にやって見せ、子どもにも一緒にさせることで、ルールを体で覚えさせましょう。子どもは良くも悪くも大人の真似をします。子どもの目の前で横断歩道のない道路を渡るなどの危険な行動は、絶対にやめましょう。
【子どもの交通事故を防止しよう! 対策のポイント】
◆〝子どもの目線〟で安全確認を
幼児は大人と比べると視野が狭く(6歳児で大人の2/3ほど)、身長も低いので、大人とは視界が全く異なります。横断歩道を渡る前など周囲の安全を確認する時は、目だけでなく、顔をしっかり左右に振って視野を広げてから確認するよう指導しましょう。
◆〝危険な音〟を教えて注意を喚起!
聴力がまだ完全に発達していない幼児にとって、車の音を聞いてどこから走って来るのかを判断するのは至難のわざです。まずは、車のエンジン音やブレーキ音、サイレン音などの危険な音を教え、その音が聞こえたら周囲を気にかける習慣を身に付けさせましょう。
◆「止まる」「確認する」の安全確認を習慣化
交通の有無にかかわらず、「止まる」「確認する」という安全確認の基本的な行動を常に行ない、習慣化しましょう。親子で一緒に道を横断する時など、周囲に車が見えないと、つい大人も安全確認を怠ってしまいがちですが、いつでも例外なく行なうことが重要です。
◆子どもが1人になる状況を絶対に作らない
スーパーの駐車場で子どもの手をほんの少し離したら……。そんな瞬間に悲しい事故は発生します。駐車場内など車が行き交う場所では、必ず子どもと手を繋ぐ、荷物を乗せるよりも先にまず子どもを乗車させるなど、子どもを1人にさせないよう気を付けましょう。
◆「止まっている車=安全」ではない!
駐車場や道などに停車中の車。大人ならば動き出すかも……と注意しますが、子どもは〝動いていない=安全〟だと思いがちです。止まっている車でもそばには行かない(近くで遊ばない)、出来るだけ遠ざかって歩くなど、車=危険という意識を子どもに持たせましょう。
◆チャイルドシート・ヘルメットは必ず着用
子どもと一緒に車や自転車でお出かけする際、〝すぐそこまでだから〟とチャイルドシートやヘルメットの着用を怠ってしまうことはありませんか。命を失う悲しい事故はそんな一瞬の気の緩みから起きることもあります。着用は親の義務と捉え、どんな状況でも必ず着用させましょう。
☆月刊誌『灯台』2015年8月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載