健康管理の第一歩!子どもの平熱を知っていますか?

子どもは体調が悪くても言葉ではうまく伝えられないため、体温は重要なバロメーターになります。子どもの平熱をきちんと把握して健康管理に役立てましょう!

定期的な体温チェックで平熱を正しく把握しよう

 子どもの熱を測って少し高めの数値が出ると、“大丈夫だろうか”と心配になってしまいますよね。一般的には、37度5分以上が「発熱」、38度以上が「高熱」と言われていますが、体が健康な時の体温(平熱)は人によって異なるため、これはあくまでも目安です。平熱よりも明らかに高い場合は、熱が出たと判断し、注意して様子を見る必要があるでしょう。子どもの体調管理には、平熱を正しく把握しておくことがとても重要です。
 また、子どもは体温調節機能がまだ十分に発達していないため、周囲の温度の影響を受けて体温が変動することがあります(暑い部屋にいると体温が上がるなど)。よって、子どもの健康状態を判断するには、体温だけを気にするのではなく、食欲や便の状態、機嫌の良し悪しなど、普段と違う点がないかをチェックすることも大切です。

平熱を把握するには1日4回の検温を!

体温は1日の間でも変化します(1度以内程度)。子どもが元気で機嫌の良い日に、時間帯ごとの平熱を測りましょう(1日4回が目安)。定期的にチェックして、母子手帳などに控えておくと安心です。

[検温する時間帯]
◆朝起きた後
◆昼食の前
◆夕食の前
◆就寝の前

食後は体温が上がるので〝食前〟が基本
※外遊びなどで体を動かした後は、30分ほど時間をあけてから測りましょう。

【子どもの体温リズムを整える生活習慣】 

近年、生活習慣の乱れなどが原因で体温異常(低体温や高体温など)の子どもが増えているようです。体温の乱れは子どもの健やかな成長に悪い影響を与えます。規則正しい生活習慣を心がけたいですね。

●早寝早起きで十分な睡眠をとる
夜更かしや睡眠不足などで睡眠リズムが崩れると、自律神経による体温調節がうまくいかず、夜になっても体温が下がらない(→寝付けない)、朝起きた後も体温が上がらない(→活発に動けない)などの原因に。21時に就寝、朝は7時ごろに起床するのが理想的です。

●決まった時間に朝ご飯をしっかり取る
朝食は睡眠中に低下した体温を高めて、体や脳を目覚めさせる効果があります。毎日決まった時間に食べましょう。また夕食を遅い時間に取ると朝食があまり食べられない原因になることも。規則正しい食生活のリズムを意識したいですね。

●エアコンや冷たい飲食物で体を冷やさない
食事や運動で体が発した熱は、発汗や気温などによって体外へ放散されますが、エアコンなどで室内が冷え過ぎていたり、冷たい物を取り過ぎると、そのバランスが崩れて体温リズムが乱れる原因に。暑い夏は特に、室温や飲食物に気を配りたいですね。

●午前と午後に体をたくさん動かす
午前の運動は体温を上昇させ、体温調節をつかさどる自律神経の働きを活性化させます。また、午後に体をしっかり動かして運動エネルギーを使うと、夜に体温が下がって寝付きがよく熟睡できるという好循環に。できるだけ午前と午後両方に、運動する時間を作りたいですね。

☆月刊誌『灯台』2015年7月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載