昨今、運動不足や筋力の低下から姿勢の悪い子どもが増えています。子どもは自身の姿勢を意識することができないため、親が注意を払い、手助けすることが大切です。
体の柔らかい幼少期は姿勢矯正に最適な時期!
猫背気味だったり、首や体が少し横に傾いていたり、子どもの姿勢で気になることはありませんか。
子どもの体は柔らかいため、悪い癖がつきやすく、姿勢が原因で骨自体が変形してしまう危険性があります。悪い姿勢は、筋力やバランス感覚の低下を招き、運動が苦手になったり、肩こりや頭痛など、さまざまな体調不良の原因になったりすることもあります。また、呼吸が浅くなることで脳に新鮮な酸素が十分に行き届かず、長時間集中するのが難しくなり、学習能力の低下につながる可能性もあります。子どもの健やかな成長のためにも、姿勢の悪さに気づいたら、すぐに矯正に取り組むことが重要です。
悪い姿勢が癖になり、そのまま成長してしまうと、大人になってから治すのはとても大変です。柔軟性の高い子どものうちに、良い姿勢を体に覚えさせることが大切なのです。
普段からチェック! 悪い姿勢の危険サイン
下に挙げたものはすべて、体に大きな負荷がかかる悪い姿勢です。このようなサインを見逃さないようにしましょう。
× 机に向かっているとき、よく頬杖をついている。
× 食事のとき、体を前に屈めて食べている。
× テレビを見るとき、背中を丸めてあごを上げている。
× 椅子やソファに座るとき、背もたれに寄りかかっている。
× 立っているとき、体が前や横に傾いている。
…など
姿勢を良くする生活習慣
子どもの良い手本となるよう、大人が良い姿勢であることも大切です。家族みんなで正しい姿勢を心がけたいですね。
◆親子でストレッチ
お風呂上がりの親子ストレッチを毎日の習慣に。ゆっくりと呼吸をしながら、体幹を支える背筋や腹筋を伸ばすストレッチを行ないましょう。
◆よく体を動かす
良い姿勢を保つためには筋力も必要。外で思いっきり遊ぶ、公園への行き帰りは歩く、エスカレーターではなく階段を使うなど、普段からできるだけ体を動かすように意識しましょう。
◆テレビは1日1時間程度に
目の前の映像に集中すると、どうしても姿勢が崩れてしまいがち。悪い姿勢になる時間をできるだけ短くすることも大切です。テレビやゲームなどは1日1時間程度にしましょう。
◆椅子と机を正しい位置に
椅子の高さは、膝を直角に曲げたときに足裏が床にぴったりとつく状態がベスト。足台が付いている椅子の場合は、足台に足裏がつくようにしましょう。また机に向かうときは、椅子をできるだけ机に近づけて、体の近くで作業させると背筋が伸びて姿勢が整います。
ポイントは「ほめる」!
子どもに姿勢を注意するときは、なぜ正しい姿勢が大切なのかを説明しましょう。また姿勢が少しでも崩れるたびに、うるさく注意したり、叱ったりするのは逆効果。正しい姿勢でいるときに、しっかりとほめてあげることが大切です。
☆月刊誌『灯台』2015年2月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載