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野菜はすごい!だからもっと食べてほしい

管理栄養士
河谷彰子

 健康を保つために、1日に食べておきたい野菜量は350g以上です。ところが、厚生労働省の調査によると、この数値をクリアしている年代はなく、国民全体が野菜不足という状態です。つまり、食物繊維や各種ビタミン不足が考えられます。
 食物繊維には水に溶けない不溶性と水に溶ける水溶性があり、便秘解消には不溶性食物繊維が効果的です。一方、水溶性の食物繊維には血中のコレステロール低下が期待できます。さらに食物繊維は、善玉の腸内細菌を増やして腸内環境を整えます。また、不溶性の食物繊維を食べることは、よく噛むことにつながり、食べ過ぎの防止、口臭予防・虫歯予防にもなります。
 ビタミンには、B1、B2、Cなどの水溶性と、A、Eなどの脂溶性(脂に溶けやすい)があります。緑黄色野菜に多く含まれている脂溶性のビタミンは、特に炒め物など油を使用した料理や脂質を含む食品と一緒に食べると、吸収率がアップします。
 野菜の目安量は、両手で一杯が100g、ゆでてかさが減ったもので片手一杯が100gです。この「手ばかり」を目安に毎食100g以上食べておきたいところです。理想的には、その内の3分の1以上が緑黄色野菜だとさらによいです。


野菜ジュースを野菜の代わりにして大丈夫?

 よく「野菜ジュースを飲んでいるから大丈夫!」と言う方がいらっしゃいますが、野菜ジュースは作る過程でほとんどの食物繊維(特に不溶性の食物繊維)が取り除かれているため野菜の代わりにはなりません。後から水溶性の食物繊維が添加されている商品もありますが、野菜そのものの組成とは異なります。最近は飲みやすい野菜ジュースも多いですが、その理由の1つは果物を多く使用しているためです。果物の甘味で飲みやすくしている分、野菜100%ジュースよりもエネルギー量も多くなっています。
 野菜は、基本的に食べ過ぎを気にしなくてもよい食材です。今よりたくさんの野菜を食べましょう。


一皿でごはん、おかず、野菜がそろう
タコライス 

■材料(4人分)
ご飯…200g×4
【サルサソース】
  トマト…2個
  ピーマン…1個
  塩…少々 バジル…4枚
  トマトケチャップ…大さじ1
牛ひき肉…200g 玉葱…1/2個
トマトケチャップ…大さじ1
中濃ソース…大さじ1
塩・胡椒…各少々
レタス…2枚 バジル…適量
シュレッドチーズ…適量

■作り方

①まずサルサソースを作ります。トマトはざく切り、ピーマンは粗くみじん切りにし、細かく切ったバジルと合わせ、トマトケチャップ・塩と軽く混ぜ合わせ味を調える。

おいしいポイント
サルサソースは少し時間を置いておくと、味がなじんでさらにおいしくなります。
ポイント
大人用にアレンジするなら、タバスコなどを加えて辛みをプラス。
ポイント
サルサソースはサラダにかけてもおいしいです。

②ひき肉とみじん切りにした玉葱をフライパンで色が変わるまで熱する。出てきた脂が多い場合は、キッチンペーパーでふき取り、トマトケチャップ、中濃ソース、塩・胡椒で味を調える。
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ポイント
脂質をあまりとりたくないなら、牛肉の代わりに、鶏胸ひき肉を使いましょう。
さらにヘルシーにしたいなら、肉と同量の水切り豆腐を加えると脂質をカットすることができます。

③レタスは千切りにする。
④ご飯を器に盛り、③・②・①・飾り用バジルの順でのせ、チーズをかける。

ポイント
トマトには、こんぶなどと同じうまみ成分のグルタミン酸が含まれています。一方、肉や魚類などに含まれるうまみ成分はイノシン酸です。この2つが組み合わさると味の相乗効果が生まれます。

●栄養価(1人分)
エネルギー494kcal
たんぱく質16.0g
脂質9.0g
炭水化物83.1g
塩分相当量1.5g


☆月刊誌『灯台』2013年6月号より


河谷彰子 かわたに・あきこ●日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業。筑波大学大学院体育研究科コーチ学専攻卒業。現在、(財)日本ラグビーフットボール協会―セブンズアカデミー栄養アドバイザー、慶應義塾大学非常勤講師、さくら整形外科クリニック管理栄養士などを務める。Jリーグチーム、ラグビーチーム、ジュニアアスリートなどをサポート。また講演などを通じ、スポーツをキーワードに食育活動を行なっている。