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<幼児期>気になる子どものしぐさや行動。そのケアの仕方

灯台編集部編

 疲れやすい子、自信がない子、強いストレスを感じる子が最近増えています。幼児期のチックや夜尿症(やにょうしょう)や吃音など、どのように対処すればよいのでしょうか。
 

チック

どんな症状か
 動かそうとしていないのに勝手に体の一部が動いてしまう症状。まばたき、首をふる、肩をすくめるなどの運動性チックと、奇声をあげる、鼻をすするなどの音声チックがあります。

対処法は?
 チックは、脳内のドーパミンという物質が何らかの異常を起こしていると考えられ、精神的ストレスが強まると症状が悪化します。たいていは特別な治療をしなくても自然に治ります。ただ、音声チックのため大きな声が出てしまい授業の妨げになったり、本人が気にするようであれば医師に相談してください。

夜尿症

どんな症状か
 乳児期から続く1次性夜尿と、トイレットトレーニングが終わり夜尿がなくなった後、再び始まる2次性夜尿に分けられます。1次性夜尿はほとんどが排尿機能の未発達が原因です。

対処法は?
 2次性夜尿は、きょうだいの誕生、入園・入学といった生活の変化、精神的ショックを受けて怖い夢を見たなど、何らかの心理的な背景があると思われます。怒らない・起こさない・焦らないことを心がけて接すればよいでしょう。ただ、夜尿を気にして消極的になっている、本人が希望する場合は治療をお勧めします。

吃音

どんな症状か
 発達性障害と言われるものの一つで、緊張したときにひどくなります。2歳ぐらいから目立ち始め、思春期ぐらいまでには目立たなくなることが多い。原因ははっきりしません。

対処法は?
 うまくしゃべれなかった経験が記録されていると、慌ててしまうことはあると思います。吃音のたびに注意すると子どもが意識してしまい逆効果です。ひどくなければそれほど気にすることはありません。しかし、吃音のことで周囲の子にからかわれる、本人が劣等感を感じているようなら治療したほうがいいでしょう。

緘黙

どんな症状か
 家など特定の場所では話すけれど、学校など他の場所では話さない部分緘黙(選択緘黙)と、どんな場所でも話さない全緘黙があります。圧倒的に多いのは部分緘黙です。

対処法は?
 環境に対する不安感や緊張感が原因と考えられ、もともと話すのが苦手な子に見られる傾向があります。他の症状と同様に注意すると逆効果ですので、大らかな気持ちをもって、対人関係がスムーズにいくように働きかけてください。
 ただ、緘黙がいじめの原因になるようであれば対応が必要でしょう。

指しゃぶり・爪かみ

どんな症状か
 指しゃぶりは学童期にはあまり見られなくなりますが、爪かみは大人になっても続くことがあります。指しゃぶりを長く続けると指がふやけ、爪かみでは爪の変形、短縮が起こります。

対処法は?
 習癖、クセの一種です。指しゃぶりは心理学的な見方では、赤ちゃんがえりをしているサインだと考えます。何らかの不安やストレスが高まっているために、気を落ち着かせようとしてそれらの行為をしているのです。無理にやめさせるのではなく、優しく注意し、遊びに誘うなどほかの行動をするよう促しましょう。

こだわり

どんな症状か
 お気に入りのタオルやぬいぐるみがどんなに汚れても離さない、大好きな絵本を何回も見たがるなど、ある特定の物にこだわり行動を繰り返します。子ども全般に見られる行動です。

対処法は?
 こだわりがあっても、その行為で安心感を得られるようであれば、無理にやめさせないで見守りましょう。自然に治まるようになるはずです。しかし、非常に強い執着があるようであれば、何かストレスを感じていると考えられるので、原因を推測して改善します。それでも困難であれば医療機関に相談しましょう。

☆月刊誌『灯台』2011年5月号より