001

学校給食が重要な食育の場に!――第4回全国学校給食甲子園リポート

灯台編集部編

全国から選ばれた十二校が献立を競い合う

2009年11月8日、東京・駒込にある女子栄養大学の調理室では、全国から選ばれた12の小・中学校や給食センターの給食担当者各2名が料理の腕をふるっていました。
全国学校給食甲子園(主催・NPO法人21世紀構想研究会)です。学校給食甲子園の目的は、食の文化、食の安全を守り育てる食育の現場である学校給食の役割を広く国民に知らしめることで、自慢の給食献立を競う大会です。年々、応募する学校が増え、第4回となった今回は北は北海道、南は沖縄まで1552もの学校から給食献立の応募がありました。その中から選ばれた12校が決勝大会を迎えたのです。
選考基準として、学校給食として提供したことがあるメニュー、文部科学省学校給食摂取基準に準じていること、地場産物を使用し、特色を生かした献立であること、食育の生きた教材として活用されていること、栄養量や分量が適正であること、子どもが喜び、郷土愛を育む献立であること、調理場の衛生管理が適切に行なわれていること、などとなっています。
1時間の制限時間内で出来上がった給食は会場の見学者たちが「子どもたちはこんなにすばらしい給食を食べているの?」と驚嘆の声をあげるほどすばらしい献立ばかりでした。

どの学校も生徒が喜ぶ献立や味付けを工夫

給食をどのように食育に生かしているかを調理担当者に聞いてみました。準優勝した和歌山市立有功小学校では、校内にある農園で野菜を作っており、「今日の大根は5年生が作りました」と紹介するなど、児童の食事への意識を日頃から高めていることがうかがえました。また、月1回「ミステリー給食」の日を設けており、子どもたちは何が出るのかとても楽しみにしているそうです。
特別賞を受賞した富山県高岡市立野村小学校は街中にある学校なので、野菜作りや鮭・鮎の稚魚の放流体験学習のほかに、給食室前に、泥のついた芋やとれたてのタケノコなど実物の食材を展示して、児童に関心を持ってもらえるように工夫しているとのこと。
さらに「食の細い子や好き嫌いの多い子にも喜んで食べてもらえるように味付けや献立を考えています。給食が子どもたちの体力を育む源になっているのですから」と、担当者。大切な児童の健康を気遣っている様子がひしひしと伝わってきました。
優勝した新潟県上越市立春日新田小学校では、担任以外に、校長をはじめ、すべての先生が必ず、教室に行って児童たちといっしょに給食を食べることにしています。それを子どもたちも楽しみにしているそうです。
一番の食育は「楽しく食事をすること」。どの学校からも児童・生徒に喜んで食べてもらえるように、献立や味付けに工夫していることが感じられました。

実_P34-35_新潟優勝 上越市立春日新田小学校
優勝校献立:ごはん、牛乳、タマタマトマピーチーズ焼き(卵、玉ねぎ、トマト、ピーマン、チーズの卵焼き)、ひじき佃煮、ゴマネーズ和え、打ち豆みそ汁、柿

 

実_P34-35_和歌山準優勝 和歌山市立有功小学校

 

 

実_P34-35_富山特別賞 高岡市立野村小学校

 

 

☆月刊誌『灯台』2010年1月号より
002