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言葉の発達と「言葉かけ」のヒント

灯台編集部編

泣いてばかりの赤ちゃんを前に「早くしゃべらないかなあ」と思うママもいるでしょう。実は言葉を習得するための準備を赤ちゃんはすでに始めているのです。言葉かけで上手にサポートしてあげましょう。

泣くだけの時期も「言葉かけ」が大切

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 最初赤ちゃんは泣くことでしか、自分の状態や気持ちを伝えることができません。「赤ちゃんが話せたら、どんなに楽だろう」と思うこともあるでしょう。しかし、赤ちゃんが言葉を発するまでには、発達に必要な段階があります。泣いてばかりいる時期も、言葉の習得のための大切な導入期といえるのです。〝泣くと、世話をしてもらえる〟というママとの信頼関係が、外の世界へ発信する意欲につながるといわれています。
 また、この時期にかけられた言葉を経験と結びつけて、自分のなかに蓄えていきます。乳幼児期に言葉かけを受けて育てられた子と、そうでない子とでは、明らかに言語能力の発達に差が出るという説もあります。
 とはいえ、はじめての子育てでは、どう言葉かけをしたらいいか戸惑うことも多いでしょう。月齢による言葉の発達段階の目安と親からの言葉かけのポイントを左ページにまとめましたので、参考にしてください。発達には個人差がありますが、目安を知っておくことは、時期に合わせた言葉かけをするヒントになります。


発達に合わせた言葉かけをする

 話すことのできない赤ちゃんも、言葉かけをされたら、その時期なりの受け止め方をします。実際に言葉の発達はどう進むのか、段階別にまとめました。また、どの時期にどんな言葉かけをしたらいいのか、具体的なヒントも紹介します。
 赤ちゃんの様子をよく見ながら言葉かけをしてあげましょう。

赤ちゃんの言葉の発達段階 
(発達には個人差があるので、あくまでも目安としてください)

月齢          行動
0カ月から・・・・・・・不快感から泣く
1カ月ころから・・・・・欲求などを伝えたくて泣く
4カ月ころから・・・・・あやすと声を立てて笑う
2カ月〜7か月・・・・・「あー」など喃語が出る
10カ月ころから・・・・「ママ」など単語を言う
1歳6カ月ころから・・・2語文を言う
2歳3カ月ころから・・・疑問文、否定文を言う

段階別・赤ちゃんへの言葉かけ

・0~6か月 「よく聞いている」時期
 不快感から泣くだけの時期はすぐ終わり、何かを要求して泣くようになる。泣くと応えてくれる親の存在を意識し、表現しようとする意欲が生まれる。そのため親の声や周囲の音をよく聞いているので、赤ちゃんの「泣く」に応えながら、優しく言葉をかけるとよい。
⇒言葉かけのヒント その1へ

・6か月~1歳 「言葉がわかり始める」時期
 かけられた言葉をその時の状況や印象で受け取ったり、口調の変化で感情の違いを感じ取ったりできるようになる。「あーあー」「だだ」などの喃語が出る。興味のあるものを指でさしたり、嫌いなものを手で払いのけたりして、意思表示をするようになる。赤ちゃんが指さしたものを言葉にしてあげるとよい。
⇒言葉かけのヒント その2へ

・1~2歳 「言語能力が伸びる」時期
 歩き始めるとともに世界や興味が広がり、言語能力も一気に伸びる。「ママにちょうだい」と言われると、持っているものを渡すようになる。「ママ」「ブーブー」など、蓄えられた単語が少しずつ言葉として出るようになり、2歳前後になると「ママ、ねんね」など、2語文を言うようになる。単語だけでなく、簡単な文章で話しかけることも大切。
⇒言葉かけのヒント その3へ

言葉かけのヒント 
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その1 実況中継
 赤ちゃんの世話をしながらその様子を実況中継する。「おしっこしたのね~。おむつ替えようね~。さっぱりしたね~」など、今していることを言葉で伝える。
その2 興味をキャッチ
 赤ちゃんが興味をもって見ているもの、聞いているものを、キャッチ。それを言葉にして「ブーブーが通ったね」などと話しかける。
その3 優しい声と単純な言葉で
 赤ちゃんが安心する優しい声で、ゆっくり聞きとりやすいように話す。「ワンワン」など繰り返しの言葉を使ったり、「お人形さんをきれいきれいにしてあげよう」など、2~3語を使った短文で話しかけたりするとよい。

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☆月刊誌『灯台』2010年10月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載